レクスパール™ ET
柔軟性を高めるメチルアクリレートと、反応性を付与する無水マレイン酸を共重合したエチレン系コポリマー。
2種のコモノマーによる相溶性と反応性で、様々な素材の性能を改良します。
接着性
- さまざまな被着体と、熱圧着、共押出、ラミネーションなどの各種の積層方法によって接着する事が可能です。
被着体 | 被着体厚み μm |
接着温度 ℃ |
剥離強度 N/15mm |
---|---|---|---|
硬質PVC | 160 | 140 | 8.8 |
軟質PVC | 100 | 140 | 3.1 |
PA6 | 15 | 140 | 5.8 |
HIPS | 1100 | 140 | 5.6 |
PET | 12 | 140 | 4.9 |
ガラス | 2000 | 180 | 7.8 |
【接着力測定条件】
基材(12μm)/レクスパールET(25μm)の接着強度測定用サンプルを作製
接着方法:熱圧着 圧力:0.2MPa 接着時間:1s
剥離試験条件:180°剥離試験 剥離速度:300mm/sec
リアクティブプロセッシング
- レクスパール™ ETは構造中に無水マレイン酸を持っており、リアクティブプロセッシングで別の官能基へと変化させるような使い方もできます。
- 無水マレイン酸と反応性が高い官能基、例えばアミノ基を持っている化合物を化学反応させることで、別の官能基を導入させることができます。
相溶性
- ポリエチレンと、別の素材をブレンドする際にレクスパール™ETを添加することで相溶性を高めることができます。無水マレイン酸と反応性を持つ素材であれば、より効果的です。
- 異種の材料同士をブレンドすると、透明性や耐衝撃性が低下する場合が多いですが、相溶化剤を併用することで物性低下を抑えることができます。
- ポリエチレンを含むマルチマテリアル材料のマテリアルリサイクルに適応することで、リサイクル材の性能を向上させることができます。
分散性
- ポリエチレンにフィラーをブレンドする際に併用することで、分散性を高められます。
- 無水マレイン酸の働きにより、ポリエチレンマトリックスからのフィラー脱落を防止し、フィラーの添加によって発生してしまう耐衝撃性などの物性低下を抑えられます
- 無水マレイン酸と相互作用を持つことができる有機フィラー、無機フィラーなど、様々な素材の分散材としてお使い頂けます。
溶媒への溶解性
- レクスパール™ ETはトルエンやキシレンなどに溶解させることが可能です。
- コモノマー含量が多いほど溶解性が高くなり、溶剤との組み合わせによっては室温でも溶解状態を維持します。
柔軟性
- エチレンとメチルアクリレートを共重合することで柔軟性を高めることができます。
- 柔軟性を追求した、デュロメータA硬さ” 52 ”の開発品もございます。