サーキュラーエコノミー
3Rの推進
廃棄物の削減(ゼロエミッションの達成 )
日本ポリエチレンでは、循環型社会の形成に貢献していくために「新ゼロエミッション(※1) 」を達成するという目標を掲げて活動してきました。その結果、埋立量は発生量の抑制や減量化処理の促進により、2003年会社発足以降、順調に減量し、2013年度以降は0トンを継続しており、当初の目標を越えた削減となっております。
これからも産業廃棄物の排出(発生)削減、再使用、再生利用の3R(※2)に努め、目標を継続して達成すべく、活動してまいります。
※1:新ゼロエミッション:「廃棄物の総埋立量を総廃棄物発生量の0.1%以下にする」と定義しています。
※2:3R Reduce(排出削減) Reuse(再使用) Recycle(再生利用) の略称
廃棄物適正処理の監視
当社では、廃棄物が適正に処理されていることを自ら確認すべく、処理委託会社に対し定期的に監査を実施し、現物の確認、処理が適正であることの確認、許可条件の照査等を行い、排出事業所としての義務を遂行しています。
物流部門での取り組み
【Reuse】
複数回使用できるフレキシブルコンテナバッグ、パレットを採用しています。
お客様から資材を回収し、洗浄・メンテナンスを行い、再利用しています。
【Recycle】
バルクコンテナの内袋構造を見直し、フィルムの薄膜化や粘着テープの削減を行うことで、省資源化に努めています。
【Reduce】
再使用できない包装資材については、「循環型リサイクルシステム」に取り組んでいます。
循環型リサイクルシステムの実例
破損し、使用できなくなったパレットは、メーカーの協力を得て、一度粉砕して原料としたのち、新しいパレットとして再生させる取り組みを行っています。 再生パレットは当社で購入し、使用しています。
パレットとは
物流を容易にするための荷役台で、フォークリフトでの運搬や製品棚への保管等、物流の効率化に寄与します。
プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律への対応
2022年4月より、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されておりますが、日本ポリエチレンは、工場などで使用されるプラスチック使用製品の廃棄物を法に従い適切に管理しています。また、原材料として使用されるポリエチレンの「環境に配慮した材料設計」を推進すると共に、お客様の「環境に配慮した製品設計」についても、積極的に支援して参ります。
業界の活動への参画
㈳プラスチック循環利用協会は、「廃プラスチックの循環的な利用に関する調査研究等を行い、プラスチックのライフサイクル全体での環境負荷の低減に資するとともに、プラスチック関連 産業の健全な発展を図り、もって持続的発展が可能な社会の構築に寄与する」をミッションとし、様々な活動を行っています。
協会の活動として、プラスチックの循環的な利用に関し、毎年適切なテーマを設定し、調査研究を行っておりますが、当社も会員企業として、協会活動に参画しております。
活動事例としては、協会はカーボンフットプリントの基礎データとして活用される石油化学製品のLCI(ライフサイクルインベントリ)データを構築しておりますが、2020年より当社も、このLCIデータ更新プロジェクトの一員として、現在活動中です。
年度 | プラスチック循環利用協会 |
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2023年度 | (1) LCA基礎データの収集・提供、LCA評価(LCIデータ構築など) (2) 国内プラスチックフロー図の作成 |
大気・水の汚染防止
大気の汚染防止
大気汚染防止法の対象となるボイラー等の加熱設備は、水島工場に有しています。
当該機器は適正なる運転管理、保守点検により、法の排出基準を満足しています。
排水の管理
日本ポリエチレンの製造工程から出てきた排水は、分離槽で清浄な排水にした後、親会社の排水と合流し、その水質は一括管理されて工場外へ排出されます。ただし、川崎工場は単独の排出工場として、その水質は単独管理し排出しており、プロセス排水、冷却排水や生活排水を、法規制より厳しい自主基準値を定めて公害防止に努めています。
海洋の汚染防止
当社の製品形状は、ペレットと呼ばれる米粒状をしています。これが製造工程や製品詰め作業で万が一漏れ出しても、海洋に流れることなく捕捉できるよう、日本プラスチック工業連盟作成の「樹脂ペレット漏出防止マニュアル」に従って漏出防止装置を設置し、工場からのペレット漏出防止対策を行っています。
PRTRおよびVOC
PRTRへの取り組み ( Pollutant Release and Transfer Register )
「特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律(PRTR)」が2001年に施行され、環境汚染物質の原因となる化学物質の製造、使用、貯蔵の段階で、どの程度環境中に排出されるかを把握して国に報告しています。
今後とも環境への排出削減を進めていきます。
VOCへの取り組み
(Volatile Organic Compounds)
VOC(揮発性有機化合物)は光化学オキシダントや浮遊粒子状物質の発生起因物質の一つであるとして規制されています。
日本ポリエチレンでは、これまでも運転方法等を改善することでVOC排出量を削減してきましたが、さらなる削減に向け回収設備を設置し計画的に削減を進めています。
当社は、環境省の削減目標(2000年対比30%削減)を超える削減を実現しております。
VOC回収設備の設置による排出抑制
当社では、VOC排出量が多いプラントにVOC回収設備を設置しています。回収したVOCはプラントで再使用するようにしており、VOC排出量の削減と共に資源の有効活用を図っています。